- ECサイトを運営しているが、利益が上がらない
- 新規顧客ばかりで、リピーターが増えない
ECサイト運営において、こんなお悩みをお持ちの方は多いのではないでしょうか。
ECサイトの利益を大きくするには、リピーターを増やすことが非常に重要です。
新規顧客の開拓には、広告やプロモーションが有効的ですが、
どちらも費用がかかり、商品が売れても利益率は下がります。
その点リピーターはすでに自社商品・サービスを知っている「自社のファン」
広告を出す必要がなく利益が残りやすいのです。
さらにリピーターは定期的に購入してくれたり、他者に紹介してくれる可能性もあります。
多くのECサイトはこのリピーターを増やすことを目指して施策を行っています。
しかし、リピーターを増やすのは新規顧客とは違った施策が必要で、
取り組みが足りていない企業も少なくありません。
新規顧客の獲得ばかりに集中してしまったり、購入後のアプローチができていなかったりします。
そんなリピーター獲得に悩む方におすすめしたいのが「メールマガジンの配信」です。
メルマガの配信なんて古いのでは?と思われる方もいると思いますが、
実は心理学的に根拠がある、大変効果的な施策なのです。
本記事では、なぜメルマガの配信がリピーターを増やすのに効果的なのかを心理学的視点で解説し、
効果的なメルマガの配信内容などをご紹介します。
ECサイトのファンを獲得し、リピーターを増やしたいと思っている方はぜひお読みください。
メルマガがリピーター獲得に効果的な理由は心理学的ポイントにあり!

なぜメルマガがECサイトのリピーター獲得に効果的なのかというと、
それは「単純接触効果」によるものなのです
単純接触効果とは
接する回数が多い対象に対して親近感を覚えたり、好意的になるという心理効果のこと。
例えば何度も同じ広告を見ると、ふと日常でその商品を見た時に好感を持つようになったり、
頻繁に利用するカフェの店員に対して、馴染みを持つようになったり。
単純接触効果は日常生活のさまざまな場面で見られる心理的効果です。
この効果がECサイト運営に対しては効果的、特に施策として取り組みやすいのがメルマガなのです。
他にもECサイト運営の中でこの単純接触効果を使える施策はいくつかあります。
ECサイトの様々な場面で使える単純接触効果

メルマガだけではなく、ECサイト運営の中で単純接触効果を使った取り組みはいくつかあります。
リターゲティング広告
リターゲティング広告とは、一度自社サイトを訪れたユーザーに対して、自社商品の広告を表示させる手法。
ECサイトで商品を見た後、他のサイトに移動してもその商品が表示されることがありますが、
それはリターゲティング広告を使用したものです。
買われなかった商品を、再度ユーザーに見せることでその商品が頭に残り、
「やっぱり買おうかな」という思考に至らせるには有効的な施策と言えます。
SNS
SNSも頻繁に投稿することでユーザーの目に触れる機会が増やすことができます。
投稿する内容を工夫すれば親近感を持ってもらうことができるため、
単純接触効果を引き出すには効率の高い方法です。
しかし流れが早いSNSは投稿の頻度はかなり高くする必要があり、
また投稿のクオリティを上げたり、頻繁な投稿をしたりなど取り組みの地盤を築くのはなかなか大変です。
アプリの通知
スマホアプリで使われるプッシュ通知も、単純接触効果を引き出すのに有力。
ECアプリに限定されてしまいますが、開封率が高くユーザーへの訴求率が高いため、
ECアプリを持っている方はぜひ使用すると良いでしょう。
クーポンやセール情報のほか、新着商品やブログの更新のお知らせにも柔軟に使うことで、
ユーザーとの接触機会を増やすことができます。
単純接触効果を使用したメルマガの配信内容
メルマガを効果的に配信するためには「配信内容」に工夫する必要があります。
ただ無差別にメルマガを配信しても意味がありません。
配信内容は顧客によって使い分けをしましょう。
見込み顧客には大胆にアピール
購入したばかりのユーザーは自社商品に興味を持ってくれているということ。
購入から間を開けず、大胆に自社商品をアピールする配信をしていきましょう。
具体的には、購入したジャンルの詳しい紹介や使用方法などを配信します。
商品についてさらに理解を深めてもらい、良い商品であると実感してもらうためです。
関連商品があれば、その商品でも良いですね。
しばらくはそんな内容の配信を続け、消耗品なら買い替えや定期購入の案内、
アパレルなら次の季節の商品を紹介します。
ユーザーが購入した商品を気に入ってくれていれば、
商品紹介も売り込みだとは感じず、好意的に受け止めてくれるでしょう。
休眠顧客にはさりげなく存在を知らせる
一方で購入してからECサイトへのアクセスが止まっている、いわゆる休眠顧客にもアプローチが必要です。
休眠顧客は商品を購入する気がない・ECサイトの存在を忘れています。
そのため売り込み目的の配信には興味を持ちません。
見込み顧客とは違い、商品の売り込み要素が低い内容を配信する必要があります。
ECサイトで取り扱っている商品分野の一般的な情報を配信し、
ECサイトを思い出してもらような配信内容にすると良いでしょう。
また、前回の購入から長く立っているユーザーだけに割引率の高いクーポンなどを送るのも有効です。
メルマガはチラシなどと違いコストがかかりません。
また、顧客ごとに配信内容を容易にアレンジすることができます。
だからこそ内容には工夫を凝らしていくことが大切なのです。
せっかく開封されても内容が自分に適さないと判断されれば、
読むのをやめてしまい、最悪の場合メルマガを解除・ブロックされてしまいます。
例えばお客様の名前を表示して親近感を演出したり、購入回数によって内容を変更したり、
ユーザーに必要な情報をダイレクトに届けていきましょう。
ECサイトのメルマガ運用で注意すべき点

メルマガは気軽に配信でき、内容がカスタマイズできるためかなり有効な手法ではありますが、
毎日SNSのように配信するのは良い手法とは言えません。
いくら丁寧でも、毎日毎日営業に来たらかえって迷惑に思ってしまいますよね。
何事も塩梅を見極めることが重要です。
多くのECサイトやWebメディアがメルマガを配信しているため、
おそらくユーザーには毎日多くのメルマガが届きます。
頻繁に配信されていると、またここか、とユーザーはメルマガを開かなくなってしまい、
配信を解除されてしまう危険性があります。
見込みユーザーには週一回くらい、未訪問期間が長いユーザーには月一回など、
配信頻度もユーザーによって使い分けましょう。
ユーザーとの接触頻度をあげるには、メルマガを活用すべし
メルマガはチラシや広告と違い、ECサイトを運営していれば費用をかけずに運用できます。
広告はどんなユーザーに届いたかが大体でしか分かりませんが、
メルマガは自社の顧客にダイレクトに配信することができるので、
ECサイトを運営しているのならぜひ活用すべきツールです。
ユーザーの分析を行い、配信に工夫を凝らすことで確実に接触機会が増え、
商品・ECサイトへの好印象を抱いてくれるはずです。
弊社ではShopifyのECを制作 + 運用支援するサービスを行っております。
今回ご紹介したメルマガの配信など、ECサイト制作後の運用に関してもアドバイスが可能ですので、
ぜひお気軽にご相談ください。
この記事を書いた人

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(株)PlayDot代表の菊池 俊樹
1991年生まれ。岩手県出身、横浜市在住。
UXデザイナー/ エンジニアとして、学⽣時代から株式会社ディー・エヌ・エーにて勤務。その後、新卒にて入社後(駒澤大学外国歴史学科 2015卒)、同社デザイン戦略室にて、Webディレクター、アプリケーションエンジニアとして従事し、ソーシャルゲームや、新規サービスのLP設計/ 制作ディレクション、Webアプリのバックエンド実装業務までを従事。
その後、フリーランスのITコンサルタント/ Webエンジニアとして独立。(2018年)IT戦略の立案、 PM/PMO、Web開発、デジタルマーケティングといった、新規プロジェクトIT戦略~施策実行まで、幅広いレイヤーの業務に従事。業務拡大に伴い、株式会社PlayDot設立(2021年)